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そのキャップ、つけ直さないで!小学生の書道筆 洗い方&保管の4つのポイント

  • toyokyozai
  • 10月29日
  • 読了時間: 5分

筆のキャップは使わない!書道筆の洗い方&保管術

書道筆のお手入れ、こんな間違いしていませんか?


小学校の書道の授業で使う書道セット。買ったばかりの筆は、書き心地もバツグン!

でも、「すぐに筆の先が割れる」「カチカチに固まる」「抜け毛が多い」といったお悩みはありませんか?

それは、もしかしたら筆のお手入れにNG習慣が潜んでいるかもしれません。大切な筆を少しでも長く、気持ちよく使うための秘訣をご紹介します!


筆のキャップはすぐにポイ!筆メーカーも呼びかける理由とは?

書道筆の穂先のズーム写真。先端には透明なキャップがかぶせてある。

キャップをつけ直すと「筆が傷む」「腐る」原因に

新品の筆には、キャップがついていることがありますよね。このキャップ、使い終わった筆に付け直していませんか?実は、これこそが筆を最も傷めてしまうNG習慣の一つです。


キャップを付け直すと、こんなトラブルの原因になります。

  • カビの発生・毛の腐り:キャップはプラスチック製やビニール製のものがほとんど。墨や水分を含んだままの筆にキャップをすると湿気がこもり、カビや腐り、いやな臭いの原因になってしまいます。

  • 毛の折れ・曲がり:新品の筆は、穂先がのりで固めてあります。使用するときにのりを落とす(ほぐす)と穂先が広がるため、この状態でキャップを付け直すと中で毛が折れやすくなります。


キャップは新品の筆を守るためのもの

新品の筆についているキャップは、穂先を保護するためのものです。製造されてから使用するまでの間に、穂先が折れたり曲がったりしないように守っています。


使い始めたらキャップは捨ててOK!

一度筆をおろして墨をつけたら、キャップはもう必要ありません。勇気を出して捨ててしまいましょう!


太筆・小筆(細筆):種類ごとの洗い方3ステップ


太筆と小筆では、毛の性質や使い方(どこまで墨をつけるか)が違うため、正しい洗い方も異なります。

書道の筆。ラベルに「書写の響 トーヨー教材製」と書いてある。
太筆
書道の細筆。
小筆(細筆)

太筆:根元の墨をしっかり洗い流すのがポイント

太筆は、穂の根元に墨が溜まりやすいのが特徴。この墨の塊が、筆が固まる・割れる原因になります。

  1. まずは半紙で墨を拭き取る:書き損じの半紙や新聞紙などで、穂先の余分な墨を優しく拭き取ります。

  2. ぬるま湯で根元から洗う:冷たい水より、30〜40℃くらいのぬるま湯を使うと墨がよく溶けます。筆の根元(軸と毛の境目)を優しくもむようにして丁寧に洗いましょう。熱湯は毛が傷んだり、筆の根元を固定しているのりが取れてしまう場合があるため避けましょう。

  3. 穂先の水気を取って整える:毛流れに沿って水を絞り、形を整えます。


小筆(細筆):水洗いはNG!穂先を優しく拭き取ろう

小筆は、穂先のごく一部だけをおろして(固めてあるノリを落として)使います。全体を水洗いすると、穂を固めてあるのりが落ちてしまい、穂先がまとまらなくなってしまいます。

  1. 濡らした紙を用意する:いらない半紙やティッシュペーパーなどを少し濡らします。

  2. 優しく墨を拭き取る:濡らした紙の上で、小筆を寝かせるようにして、使用した穂先だけをなぞるように拭き取ります。

  3. 【NG】ゴシゴシ厳禁!:穂先を逆立てたり、強くこすったりすると毛が傷みます。優しく、墨が薄くなるまで拭き取りましょう。


洗った後の正しい乾かし方と保管方法

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筆を洗った後も、大切なステップがあります。乾かし方と保管方法もマスターして、筆をベストな状態に保ちましょう。


乾かし方:穂先を下にして「吊るす」のがベスト

筆は、完全に乾燥させることが最も重要です。

  • 形を整える:洗い終わったら、指で穂先をきれいに整え、元の形に戻します。

  • 吊るして陰干し:洗濯バサミなどで筆の後ろについている紐(なければ軸)を挟み、穂先を下にして風通しの良い日陰に吊るして自然乾燥させましょう。

  • 【NG】ドライヤー・直射日光は避ける:熱風や強い日光は、毛を傷めたり、軸が変形したりする原因になります。


保管方法:筆巻に巻いて保管

完全に乾いた筆は、筆巻に巻いて湿気が少ない場所で保管しましょう。


黒い竹製の筆巻きの写真。

家に持ち帰って洗う場合の注意点

学校によっては、授業時間や流し台が混雑するなどの事情で、書道セットを校内で洗わないように指導されることも。その場合は、汚れをためない工夫をすることがポイントです。


学校でできること

  • 太筆:書き損じた半紙や新聞紙などを使い、筆の穂先の余分な墨を優しく拭き取ります。穂先を整えながら、可能な範囲で墨を抜く意識が大切です。

  • 細筆:半紙を少し濡らし、使用した穂先部分のみを優しく拭き取ります。

  • キャップはせず、筆巻に巻いて保管しましょう。

  • 道具を工夫する:墨が固まりにくく、お手入れがしやすい墨液の使用もおすすめです。

らくらく墨液の画像。

家庭での対応

  • 持ち帰った筆は、なるべくその日のうちに洗いましょう。水分が残っているとカビが発生したり、墨が乾くと落ちにくくなり、筆が傷む原因になります。

  • どうしても落ちない汚れには、専用の洗剤も検討してみましょう。


まとめ:大切な道具を長く使うための4つのポイント


書道の上達は「道具の良さ」から!

筆は、書道の上達に大きく関わる大切なお道具です。


  1. 最初からついているキャップは捨てる

  2. 太筆は根元までぬるま湯で洗う

  3. 小筆は水洗いせず拭き取る

  4. 吊るして完全に乾かす


この4つのポイントを、お子さんと一緒に実践してみてください。筆が長持ちするだけでなく、道具を大切にする気持ちも育まれますよ!正しいお手入れで、ストレスなく書道を楽しみましょう。

習字をする子供

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